Sleipnir Startに見る自己矛盾。

先日、Fenrirの新プロジェクトとして、Potaに変わるスタートアップページがローンチされました。

Sleipnir Start

見た目凄くシンプルで、それでいて検索エンジンを多数登録でき、
ボタン一発で検索できるため、機能的にもデザイン的にも便利です。

正式リリースの告知を見てすぐに僕も見に行き、気に入ったんですが、
このページをスタートアップにするかと言われると…現状の答えとしてはノーです。
なぜって、僕がスタートアップページに求めるモノは検索エンジンではないから、ですね。


僕がスタートアップページに登録しているのはYahoo!Japanです。
理由は簡単で、その日のニュースをピックアップしてくれるから。
更新も早いし、記事に関連する情報のフォローアップも優れてるので、
ある程度公になっているニュースをキャッチアップするのに便利なのです。
検索エンジンとしてはあんまり使いません。


人によっては確かに検索エンジンページ(例えばGoogle)を登録している人もいて、
ブラウザを立ち上げるとすぐに検索できるようにしています。
でも、Sleipnirには検索バーがありますよね?
検索エンジンも多数登録されていて、クリックして検索エンジンを選ぶか、
ショートカットキーを入力して検索すれば、瞬時に検索が可能です。

「a beck」で検索 → Amazonで”beck”について検索

この機能は、見た目や機能が慣れるまでは直感的でないという点を除けば、
コンセプトとしてSleipnir Startと似通っています。
てかむしろ、競合しています。

スタートアップではニュースが欲しい、検索バーをある程度使いこなしている、
そういう僕みたいな種類のSleipnirユーザにとっては、
Sleipnir Startは特に必要ではないサービスです。
Sleipnirに高機能な検索バーを搭載した上で、
Sleipnir Startを開発&リリースするのはどうなのかなぁと。
同じような機能は1つで十分なので。


これがもし、複数の検索エンジンを横断的に使えるサービスとしてのリリースなのであれば、
そのような機能を持たないブラウザユーザにとっては訴求力があると思います。
(僕も昔はお気に入りから検索エンジンを呼び出して検索していましたし)

でも、このサービスのリリースに寄せて、
「Sleipnir ユーザーの皆さんにぜひ使ってもらいたい」という開発者のコメントがありました。
つまりターゲットは、Sleipnirユーザな訳ですが…
熱心なSleipnirユーザほどこのサービスは必要としていない気がします。
Sleipnirってのは、こういうサービスを改めて利用しなくて済むブラウザとして、
進化してきたはずなので。

その辺、やっぱりちょっと矛盾です。
サービスとしての質の高さは文句なしなのですが…



そのあたりの「これをどう扱ったら良いんだ」っていう感じが、
ものを見てから今まであるもやもやした部分の根本かなぁと。

Fenrirは何がしたいのかなぁ…

もし、Sleipnirの検索バーで出来ないような、目新しさがあるのであれば、
そこんとこもっとアピールすべきじゃないのかなぁ。現在開発中とかでもいいので。


目新しさって言うと今のところ、
検索バーより登録されているエンジンが多くて目に見えるくらいなんですが、
それなら検索バーを更新したらいいのに、UIも変えたらいいのに、
(レイヤーでリストをアイコン表示して、文字入力から2クリック以内で
殆どの検索エンジンを利用可能とか)と思う僕は、異端なんでしょうかね。

今後の革新的な動きに期待します。