同和問題に関しては…京都に住みながらも、何となく避けていた問題だった。
まず多分、僕には関係ない(京都出身ではないから)という意識があっただろうし、
次に、下手に内容を知って、必要以上に考えることになるのが嫌という意識もあった。

でも、いい加減それじゃまずいよな、そう思って、
本屋で関連する書籍を何冊か立ち読みし、
そのうちの一冊(著者:寺園敦史)を購入してみた。

確かに、同和問題の是非、その由来その他に関しては、
言及するには相当の議論の覚悟が居る問題で、
現状の把握にしてから、人によって大きく食い違う。

ただ、京都市において、その政策の現状がどうなっているのか…
という点に関しては、驚くことが多かった。
それは、僕が思っているよりもずっと大きな利権で、
そして京都市は長い間それを放置していて、
(むしろ利権のために放置せざるを得なくて)
全国で最も進んだ地域だったはずが、今では最も遅れているという、
京都市の曖昧で腰の引けた政策と、
各団体のもはやイデオロギーを離れた活動とが下敷きになった、
最悪の状況だったからだ。


そんな中で、先日、京都市職員の何名かが、様々な理由で逮捕され、
2006年に入って既に8名に達しているという事態を受けて、
京都市長、桝本氏が、以下のような発言をした。

同会終了後、記者の質問に答えた桝本市長は「(平成14年度まで)京都市では同和行政の柱として同和地区の人々に対し職業の機会均等を保障するため、現業職への優先雇用を行ってきた」と説明。そのうえで「バブル期に現業職に応募する人がいないなかで、とにかく採用しないとごみの収集ができないということで、甘い採用をしてきたのは事実。その採用が(一連の不祥事の)大きな要因の一つ」などと述べた。

これは正直、これまでの流れからすると、かなりあり得ない発言で、
(というのも、多くの人たちの『利権』を否定する発言だから)
僕は非常に驚いた。
そもそも、甘い採用をしていたことを認めてしまったこと自体、
組織のトップとしては異例なこと何じゃないだろうか。


上で書いたとおり、依然として僕は同和についてはよくわからないし、
そこに属している人を知っているわけでもない。
なので、彼らが悪いとか、彼らが原因だとは思わないけれども、
同和だろうが、そうでなかろうが、あらゆる層の人間に、
一定以上の割合で、そうした犯罪を犯す人間が居るとすれば、
甘い採用(一説には、地区の担当者の推薦のみで就職可能、らしい)によって、
そうした人を選別できない、という可能性はある。
(但し、そのような採用制度で採用された人たちの殆どは、
きちんと誠実に仕事をしている、と言うことを書いておく。
決して、犯罪者ばかりなわけではない)


京都市的な流れで行けば…
結局は、環境局への採用や、そこの組織改編を進めると同時に、
なんらかの落としどころも用意して、
利権全体は守るような形で決着するような気もするけれども、
そうだとしても、認識してますよ、と市長が発言するのは、
膠着状態にある問題を解決する上で、何らかの起爆剤になりうる…と思う。


とか何とか言って、後日記者会見開いて、
発言を取り消します、とか言ったら、げんなりだけどな。