まやかしは時代を動かす

最長の景気拡大を期待 主要100社アンケート
大手企業トップの8割以上が、景気拡大は少なくとも2006年後半まで続くとみていることが、共同通信社の主要100社アンケートで3日までに明らかになった。景気拡大局面は既に4年近く続いており、戦後最長の57カ月を記録した「いざなぎ景気」(1965年秋?70年夏)を年内に超えるとの期待が、経営者の間で高まっていることを示した。
 日銀の量的緩和政策は6月までに解除されるとの見方が過半数を占めた。政府は02年1月を「谷」に景気回復が始まったとしているが、企業もデフレ克服に自信を深めていることが鮮明になり、実感を伴う景気拡大が持続する見通しが強まった。春闘での賃上げも含め、企業経営も「攻め」の姿勢に転じることになりそうだ。(共同通信)


景気が良くなってきているらしい。
確かに、株価や消費者物価指数、などを見れば、そうかもしれないとは思う。
日経産業天気インデックスを見ても、
一時の景気後退期に比べ、製造業、非製造業共に回復してきているのがわかる。
まぁそうなんだが…
実際に景気の回復を肌で感じるかって言うと微妙。
もちろん、個々の企業の事情もあるけれども、
なんとなく、『そうらしいね』程度の話でしかない気が。
大企業はとか、東京は、とか。


そもそも…
『戦後最長の57カ月を記録した「いざなぎ景気」(1965年秋?70年夏)を年内に超える』
という表現自体も大げさすぎるんで。
実感としては、バブル後、0に戻るのに時間を食っただけで、
もちろんそれを、『景気拡大期』と呼べなくもないけど、
好景気とは言わないしね。
高度経済成長時代と比べるのは、いくら何でも煽り過ぎじゃあないか?


ただし、面白いところは…
経済ってのは、こういう煽りで好景気になっていったりするってことだ。
ファッションの流行と似ているけど、何となく先行きがいい気がする、
そんな理由で投資欲が高まり、市場がにぎわい、産業が発展し、
本当の好景気に繋がる…そんなこともある。


だから、煽りそのものに意味がないわけではないのだけれども、
いやでもなんかさー、成長度合いが好景気なみとか言われても意味わからんしね。
ジャーナリズムとしてどうなんだと。
株式市場を牽引しているのが、
外国人投資家から個人投資家になっているのは良いけれど、
暴落したら、個人レベルで破綻する人が膨大になるわけで…
危うさも感じる。


ファッションに限らず、
もともと流行というものをあんまり信用していないから、
こういうネガティブな反応なのかもしれない。
流行が嫌いなわけではないけれど、意図や価値観を失ったら負けかな、とも思ってるし。

バブルみたいにならなきゃ良いがなぁ。