Macromediaのソフトは…

AdobeとMacromediaの合併(やっぱり合併を目指した買収のようだ)という衝撃も収まり
徐々にほとんど事実のようになってきたけれども、
今後、それぞれジャンルのかぶるアプリケーションをどうするのか、
というところがやはり気になる。
というのも僕は、Fireworksの愛用者というかなり奇特なWEBデザイナーで…
これが全てPhotoshopになってしまうのはあんまり好ましくないと考えているからだ。

僕がFireworksを使用しているのには、もちろん理由があり、
それは要するに、動作が軽い、という点である。
Photoshopにしても、Illustratorにしても、高機能であることは認めるが、
とにかく求めるスペックが高い。
起動に時間が掛かるし、動作もいちいち重い。
Fireworksは、それらに比べて明らかに性能は落ちるけれども、
動作は軽いし、(Versionに制限はあるけれども)Illustratorデータも扱える。
自らデザインし、配布する…というよりも、
誰かからデザインを受け取って加工し、ページに利用するという用途が多いため、
こういう価値観になる。
(使用しているPCスペックも落ちるしね…イラレ7で限界)

まぁ、そうは言っても、Fireworksなんかバージョンアップされるわけないし、
古いバージョンをしつこく使い続けるか、または
他のお手軽ソフトを利用するしかないなぁ…と思っているのだけど…
こんなコラムを見て、ちょっと同意。

ITmediaアンカーデスク:Adobeは不要なMacromedia製品をオープンソース化すべきだ
Opinion:AdobeはMacromediaの買収で手に入れる製品のうち、自社に似つかわしくないものはオープンソース化すべきである

AdobeによるMacromediaの買収発表をめぐる当初の興奮が一段落した今、この取引が両社のポートフォリオに含まれる多数の製品に与える影響、ならびにこれらの製品を利用している企業に与える影響について冷静に考えてみる必要がありそうだ。

「自社が必要としないアプリケーションをオープンソース化することがAdobeにとってどんなメリットがあるのか」という疑問もあるだろう。この疑問に対する最も簡単な、しかも誠実な答えは、それがユーザーコミュニティーの幸せと発展と多様化につながるということだ。

だがAdobeはそれ以外にもメリットを受ける立場にある。Macromediaのすべての製品は長年にわたって、Adobeの新旧のコア製品とうまく連携するよう改良が行われてきた。Adobeにとって不要なMacromedia製品がオープンソース化されれば、Adobeの主要製品の普及拡大につながるだろう。

もしそうなれば、これらの製品の一部は合併後も生き残れるかもしれない。ただし、これはあくまで可能性の話だ。


まぁ、誰が開発を続けるんだ?っていう疑問はあるにせよ、
『Macromediaのすべての製品は長年にわたって、
 Adobeの新旧のコア製品とうまく連携するよう改良が行われてきた。』
というのは事実だし(時にインターフェイスをいじりすぎて怒られもした)、
Jim Rapoza氏の言うとおりの何かが得られる可能性も十分にあると思う。

オープンソース化しても、著作権を放棄したことにはならないわけだし、
どうせ何の利益も生まないんなら、ねぇ?


まぁ、指摘されると思うので書いておくと、
もちろん、オープンソース化される可能性のあるのは、
要するにニッチ向けのソフトウェアであって、コンシューマー向けじゃない、
(コラム内では、サーバ向け、開発者向け、と書かれている)
少なくともFireworksはそうはならないだろうし、
Photoshop(または廉価版)を買えということになるんだろうね…

だとしても、もし、Adobeが自社資産の一部オープンソース化に踏み切れば、
これは、ビジネスの流れとして、新しい形になるのは間違いないな。
オープンソースの精神から外れるかもしれないけど、
そのオープンソース化から、再び何らかの利益を得られるような、
そういうビジネスモデルが確立すると、
こういう流れも加速するんだろうけど…まだちょっと難しいかな。
(今のところ、切り売り的著作権ビジネスしか成り立たなさげだ)