ITMediaで西正氏が、受信料に関するコラムを書いていたので、
もう一度、受信料について確認しておきたいと思う。


ITmedia ライフスタイル:NHKの受信料制度についての1つの考え方


まずはじめに、受信料というのは、法律で支払いが義務づけられている料金であると言うこと。

放送法32条1項より抜粋
『協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。』

つまり、テレビもしくはそれに準ずる、何らかの受像機を購入したものは
すべからく収める必要のある公共料金、なわけだ。
先日のMUTTERで、『それならテレビなんか捨てちゃってPCで見るよ…』なんて嘯いたが、
チューナーカード+モニターだって、十分に受信可能な設備であるわけで、
厳密に言えば、受信料の発生する環境であろう(薄々思っちゃいたが)
ただし、この法律には罰則規定はなく、
現在のところ、そう決められているだけのこと。
また、2台目、3台目のテレビには受信料は掛からないことになっている。


実際に、NHKが運営を存続させていくためには、受信料を徴収しなくては行けない、
僕ら国民はすべからく受信料を納めなくてはならない、というのは理解できる。
しかしまぁ、それと自分が払うべきだと思うこととは同義ではなくて、
よくわからないままに、払えと言われて払わされるのは気分が悪い。
受け取るサービスもよくわからないのに。

前述のコラムの中で西氏は英国BBCの受信料徴収を例に挙げつつ、
しかし今さら受信料未払いに罰則規定を定めるのは無理があるし、
何らかの方法で、受信料を払わない人間は放送を見られない、
というようにはできないか、と述べている。

BBCの受信徴収方法というのは、このコラムを見て初めて知ったのだけど、
かなり極端な仕様になっている。
とにかく、払うことが義務。払わないものには、懲役または罰金刑。
テレビを買うときには、受信料を支払っているという証明書が必須。
初めて購入するときには支払申込書にサイン。
とにかく、テレビを持つことは、受信料を支払うことなわけである。
さすがにここまで徹底されると、従わざるを得ない。
消費税みたいなもんだ。
(ところで、イギリスではテレビ付携帯とかも受信料掛かるんだろうか?
携帯買うときにも、申込書にサインしなくちゃならんのだろうか?)


これに代わる方法としてあげられているのが、スクランブルを掛ける、という方法だ。
WOWOWや、その他有料放送によくあるヤツで、
使用料を払うと、スクランブル解除用のキー(カードなど)が送られてきて、
試聴が可能になるっていうヤツだ。
まぁ確かに、受信料の支払いを拒否している人間のほとんどは、
何らかの形でNHKに触れる機会があるだろうから、モラル的にどうかという話ではある。
であるならば最初から、スクランブルを掛けてしまおうというのだが…

それも1つの案ではあるけれども、個人的にはどうもしっくりこない。
何がしっくりこないかと言えば、スクランブルを掛け、受信者を限定することで、
NHKを商業放送の世界へ放り出すだけにならないか?ということだ。
NHKの特徴は良くも悪くも、視聴率やそれに伴って決まる予算を気にせずに、
自らの基準で番組を制作していけるところだと思う。
その特徴については西氏も認めてはいるが、それが可能であるためには…
と言う部分について、少し技術先行になりすぎている嫌いがある。
まぁ、ITMediaの視点で切るわけだから、
何らかの技術に結びつかなければ行けないのだろうけれども。


前回も書いたが、結局一番良い方法は、諦めて税金を投入することだと思う。
これは、潰れかけの銀行に無駄金を使うこととは違う。
そうではなくて、国が徴収代行を行うということだ。
財源として、それ名義の税金を新規導入しても構わない(僕個人は)
実質的に国営放送なわけだし、別に構わないだろう。
出来る・出来ないは別にして、国から直接改善を促すことも出来る。
税金で有れば、使い方を明らかにする義務もより強くなるし、
国民の目は、払うことよりもどう使われるかに向くことになるだろう。
(現状、国民が使い方を見ているとは到底思えない…今のままでは単純に払いたくないだけだ)


西氏もコラム冒頭で指摘しているけれども…
一度払わなくなってしまった人が、再び支払うようになることはあまり期待できない。
当然、僕だって払わない。
どんなに素晴らしい番組を作っても、賞賛の形は決して出資ではないわけである。
それが、日本のテレビというものだし、仕方があるまい。